「エクステリア工事」も「外構工事」も、語義はほとんど同じであり、住宅外装に関する工事を指しています。
ただし、従来の呼び方である「外構」に対して、より現代的な「エクステリア」の語が使われる場合、一般的には外構を含めた空間デザインを指します。
たとえば、塀やフェンスといった構造物は「外構」です。
一方で、塀やフェンスに加えて、植栽や看板など、装飾的に付置された全体を「エクステリア」と呼びます。
別の言い方をすれば、「エクステリア」の方が「外構」よりも多くの意味を含んでおり、
敷地内を装飾性・デザイン性の観点から広く捉えた語といえるでしょう。
「外構工事」が「エクステリア工事」と呼ばれるようになった背景として、住宅の外装に対する意識の変化があります。
これまで日本型の住宅と言えば、ブロック塀や生垣で敷地を囲み、周囲の視線を遮ることが基本でした。外構工事の主眼は、セキュリティやプライバシーの向上にあったと言えます。
しかし、時代は変わり、日本でも欧米型の住宅観が浸透し始めました。
視線を遮るためではなく、視線を集めるための施工例が増えたことで、「エクステリア」の概念が誕生したと言えるでしょう。